平成30年第1回定例会、小野寺靑森市長提案概要説明

By | 2018年2月27日

靑森市議会平成三十年第一回定例会の開会に当たり、提出致しました議案について、その概要を御説明申し上げ、御 審議の参考に供したいと存じます。議案第一号平成三十年度青森市一般会計予算の概要について、御説明申し上げます。

まず、本市が直面していた三つの『緊急課題』、「アウガへの総合窓口機能移転」、「新市庁舎」、「青森駅周 辺整備」について、これまで最優先に取り組んで参りましたが、議員の皆様並びに市民の皆様の御理解と御 協力のもと、駅前庁舎の稼動をはじめ、大きく進展を見ていますことにこの場をお借りしてお礼申し上げます。

青森市は、明治三十一年の市制施行以来、今年で百二十周年の大きな節目を迎えます。現在の「青森市総 合計画」は、後半五年間の後期計画の二年目でありますが、緊急課題に一定の道筋がつきつつある今、本市 にとって真の緊急課題である人口減少社会へ立ち向かう必要があります。
このため、まちづくりの方向性と して、都市の効率性を高める複数の拠点づくりと、それらを結ぶ公共交通ネットワークを有機的に連携させ る「コンパクト・プラス・ネットワーク」へと方針を大きく転換させたことを踏まえ、青森市の『新たなま ち創り』の計画として「青森市総合計画」の改定に取り組みます。
このように平成三十年度当初予算案を、青森市の『新たなまち創り』の海図を描いていく予算と位置付け、 以下、六つの政策ごとに主な事業を御説明申し上げます。

第一は、「しごと創り」であります。
今年度より産学金官が連携し、地元中小企業者が取り組む新ビジネス開拓を支援する地域企業新ビジネス 挑戦支援事業に取り組んでいるところでありますが、来年度は「地域企業新ビジネス挑戦支援プロジェクト」 として、新たなメニューを追加して取り組んで参ります。
このプロジェクトでは、地域企業新ビジネス挑戦支援事業を継続して行うとともに、青森商工会議所が青 森駅前の旧サンフレンドビルに移転することに伴い、「あおもり地域ビジネス交流センター」を同ビルに移転 させるとともに、起業意識の醸成を図る「(仮称)あおもりスタートアップ支援セミナー」を開催することと します。

また、学生によるビジネスアイデアコンテストを含む「地域ベンチャー支援事業」や、街づくりを 通じた学生の社会経験の支援を目的とした「あおもりフィールドスタディ支援事業」を実施することにより、 学生、起業家予備軍、起業家までの一気通貫の支援を行って参ります。

第二は、「ひと創り」であります。
短命市返上を目指し、市民の健康づくりとスポーツ振興を図るためとして受けた寄附金を基に、「子どもの 食と健康応援プロジェクト」として、青森の未来を担う子どもたちの健康的な食習慣づくりを推進するため、 就学前の子どもたちのための「こども食育レッスン1・2・3事業」及び就学後の小学生のための「食育チ ャレンジ・プログラム事業」を行います。学校、家庭、地域が連携しながら、子どもたちが生涯にわたって健康を維持することができる食習慣を身につけられるよう取り組んで参ります。

また、小柳小学校、西中学校及び筒井小学校の校舎等の改築事業を着実に進めるとともに、改築まで未だ 期間のある学校施設については、教育環境の保全・改善や建物の長寿命化を図るため、新たに中規模改修事 業に着手して参ります。さらに、子どもたちが快適で健康的な学校生活を送ることができるよう、学校トイ レの洋式化も新たに進めて参ります。

また、いただいた寄附金を活用する事業として、昭和五十二年の建設以来、老朽化の進んだ市民体育館(カ クヒログループスタジアム)を建て替えるため、青森操車場跡地において、市民の健康づくりやスポーツの 振興、さらには交流人口の拡大等を図る多彩な催事ができる交流拠点施設(アリーナ)の整備について、有。 識者や公募市民を交え検討する「青森市アリーナプロジェクト推進事業」を進めて参ります。

第三は、「まち創り」であります。
現在の青森市の「都市計画マスタープラン」は、策定から二十年近くが経過しております。
人口減少社会 や土地利用の実情に対応したまちづくりのため、有識者で構成する「青森市まちづくり会議」での土地利用 についての検討、県と連携した都市の現況調査の実施など、本市のまちづくりの方向性であります「コンパ クト・プラス・ネットワーク」の具現化に向け、新たな都市計画の総合的な指針として「都市計画マスター プラン」の改定に着手して参ります。

「また、公共交通ネットワーク構築のための取組の一つとして、青森市自動車運送事業会計予算では、通勤、 通学、買い物に、市民の足となる市営バス事業において、平成二十二年以来大幅なダイヤ改定を行うことが できていなかったところ、五つの新規路線で十月より実験運行を行う経費を計上しております。

第四は、「やさしい街」であります。
ご高齢の方や障がいのある方をはじめ、市民の皆様の健康を守る砦であります青森市民病院について、そ の経営改善に本格的に取り組むため、病院事業会計に対し三億円の基準外繰出を行います。
また、青森市病 院事業会計予算においては、医師、研修医、看護師の皆様の執務環境の改善や医療安全管理・がん診療支援 などの環境整備のため、五階西病棟の改修のための経費を計上するとともに、浪岡病院においては、老朽化 した施設の建て替えに向けた経費を計上致します。

また、健康寿命延伸戦略事業として、がん対策や糖尿病対策、たばこ対策への重点的な取組に加え、医療 機関や関係団体の皆様との連携のもとにデータ分析を行う検討会を開催しながら、健康リスクの見える化や 生活習慣病予防のための働き盛り世代への保健指導の強化などを行って参ります。 第五は、「つよい街」であります。

地域の防災体制を一層強化するため、現在の小学校等の防災活動拠点施設や市民センター等のバックアッ プ施設に加え、新たに中学校等をバックアップ施設に追加するとともに、高齢者や乳児のための飲料水をはじめとした備蓄物資を追加配備するための経費などを計上しております。

また、「雪のまち青森」における重要な克雪対策事業である流雪溝整備について、現在進めております佃地 区の整備を加速化するとともに、新たに青森駅西側の篠田地区及び浪岡の北中野地区における整備に着手す る経費を計上しております。

最後の第六は、「かがやく街」であります。
防犯灯で実施しております、照明のLED化による維持管理費やエネルギー消費削減の取組、いわゆるE SCO事業を、道路照明灯や公園照明灯にまで拡大します。

また、「恵みの海」陸奥湾の良好な水質環境を守 るため、青森市一市だけでなく沿岸市町村全体で守っていくことの大切さを学ぶことを目的に、小学生など が陸奥湾沿岸の平内町、外ヶ浜町、野辺地町を訪問し、植樹や海岸清掃といった環境保全活動を実施するた めの経費を計上しております。

これらの結果、平成三十年度一般会計の予算規模は千二百二十七億四千六百万円となり、平成二十九年度 当初予算との比較では、約二十九億九千五百万円の増ではありますが、市債借換分を除いた実質ベースでは、 千百九十億六千四百万円、約三億三千二百万円の減となったところであります。

次に、一般会計の歳入の主なものについて御説明申し上げます。 市税については、評価替えの年度にあたる固定資産税が減となる一方で、個人市民税及び法人市民税が増となり、全体では前年度予算と比較して一億七千六百万円の増を見込んでおります。
地方譲与税・交付金については、地方消費税交付金など全体で四億四千九百万円の増が見込まれ、臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税については、平成三十年度地方財政対策に沿った推計において十三億四 千九百万円の減を見込んでおります。

市債については、借換債の影響で昨年度に比べ、三十六億三千六百万円の増を見込んでいるものの、市債 残高は昨年度に比べ五十一億九千八百万円減少し、千四百二十二億六千六百万円となり、新市移行後最少額 を更新するものであります。
なお、財政調整積立金などの財源調整のための三基金取崩し額は、合計で三十六億四千九百万円、当初予 算比較では千八百万円の減と、昨年度とほぼ同程度の取崩しを余儀なくされています。

今後も徹底した行政改革を進めるとともに、市経済の発展と雇用の創出による税収の確保に努め、持続可能な財政運営の確立を 図って参ります。

次に、議案第二号平成三十年度青森市競輪事業特別会計予算から議案第五十二号平成三十年度青森市郷山前財産区特別会計予算までの各特別会計及び各企業会計予算については、それぞれの会計の事業実施に係る経費等について措置致したものであります。 以上が、平成三十年度当初予算の主な内容であります。

続きまして、議案第五十三号平成二十九年度青森市一般会計補正予算から議案第六十六号平成二十九年度 青森市八重菊第一財産区特別会計補正予算までについて、御説明申し上げます。

議案第五十三号平成二十九年度青森市一般会計補正予算のうち、まずは、歳出でありますが、国の補正予算関連事業と致しまして、クルーズ客船ターミナルを青森港新中央埠頭に新たに整備する青森港地方創生拠点整備事業のほか、追加内示のあった土地改良事業及び小柳小学校校舎等改築事業に要する経費を措置するものであります。

次に、青森市次世代健康・スポーツ振興基金積立金については、青森市の個人の方より、短命市返上を目。 指し、市民の健康づくりとスポーツ振興を図るためとして寄附を受けた二十億円を積立てするものであります。

除排雪対策事業については、降雪量の今後の見込み等に基づき除排雪委託料の増額を行うものであります。 病院事業会計支出金については、決算見込みに基づく増額のほか、市民病院・浪岡病院が資金不足により 経営健全化団体とならないよう、経営改善に向け着実に歩みを進めていくため、二億円の基準外繰出を行う ものであります。

また、その他の事業については、いずれも決算見込みに基づき、事業費を調整するものであります。
歳入については、市税、地方譲与税及び各交付金につきましては、決算見込みに基づき増額を行うほか、 歳出に連動する国・県支出金や市債の調整及び財源調整として繰入金の増額を行うものであります。 その結果、二十一億四千二百五十四万八千円の増額補正となり、補正後の一般会計予算額は、千二百三十三億六千九百十四万三千円となるものであります。

また、議案第五十四号平成二十九年度青森市競輪事業特別会計補正予算から議案第六十六号平成二十九年度青森市八重菊第一財産区特別会計補正予算までの各特別会計及び各企業会計補正予算については、主に決算見込みに基づき、所要の措置を致したものであります。
以上が、平成二十九年度補正予算の主な内容であります。

次に、条例案について御説明申し上げます。 議案第六十七号青森市次世代健康・スポーツ振興基金条例の制定については、予算案においても御説明致 しましたが、市民の方から短命市返上を目指し、市民の健康づくりとスポーツ振興を図るための御寄附をい ただいたことから、この寄附金を次代の社会を担う子どもに対する食育の事業と、スポーツの振興及び市民 の交流を促進するための施設の整備に活用することとし、青森市次世代健康・スポーツ振興基金として設置 しようとするものであり、当該基金の設置、管理及び処分について必要な事項を定めるため、制定しようとするものであります。

また、この基金設置後においては、基金の設置目的に沿って御賛同を募り、市が受け 入れた寄附金についても積み立てることとしております。 議案第六十八号青森市男女共同参画推進条例の制定については、青森市男女共同参画社会の形成の促進に関する条例検討委員会からの答申を踏まえ、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進す るため、制定しようとするものであります。

議案第六十九号青森市介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の制定につ いては、平成二十九年六月に公布された、いわゆる「地域包括ケア強化法」による「介護保険法」の一部改 正に伴い、長期療養が必要な要介護者に対して医療及び介護を一体的に提供する介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準について定めるため、制定しようとするものであります。
議案第七十号青森市地方独立行政法人評価委員会条例の一部を改正する条例の制定については、「地方独立 行政法人法」の一部改正により、条例において引用する当該法律の条文に移動があったことから、これに伴 う所要の整理をするため、改正しようとするものであります。

議案第七十一号青森市職員の定年等に関する条例の一部を改正する条例の制定については、現保健所長の 任期付職員としての任期満了に伴い、一般職として当該職にある者の定年年齢について定めるため、改正し ようとするものであります。
議案第七十二号青森市特別職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定については、本市が直面する緊急課題が一定の進捗をみたことから、一般職員の給与抑制を解除するとともに、特別職及び管理職職員については給与の減額率を緩和するため、改正しようとするものであります。

議案第七十三号青森市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例の制定については、勤務の 特殊性に応じて支給している特殊勤務手当の見直しにより、月額支給の主任管理者手当を廃止する一方で、この手当の対象者であった職員の一部に危険作業手当として日額で支給するため、改正しようとするものであります。

議案第七十四号青森市職員の退職手当に関する条例等の一部を改正する条例の制定については、「国家公務員退職手当法」の一部改正に準じ、職員の退職手当額を算定する際に用いる調整率について、引き下げるため、改正しようとするものであります。
議案第七十五号青森市手数料条例の一部を改正する条例の制定については、「土壌汚染対策法」の一部改正に伴い、汚染土壌処理業の譲渡及び譲受等の承認申請があった場合の汚染土壌処理業者地位承継承認申請手 数料を定める等のため、改正しようとするものであります。

議案第七十六号青森市指定障害福祉サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例等 の一部を改正する条例の制定については、いわゆる「障害者総合支援法」の一部改正により障害福祉サービスとして新たに創設された就労定着支援及び自立生活援助について、運営に関する基準を定める等のため、 また、「地域包括ケア強化法」による「介護保険法」及び「障害者総合支援法」の一部改正により、高齢者と 障害者が同一の事業所でサービスを受けやすくするため、新たに位置付けられた共生型サービスのうち、障害福祉サービスの運営の基準について定める等のため、改正しようとするものであり、議案第七十七号青森 市養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例等の一部を改正する条例の制定については、先程御説明致しました共生型サービスのうち、介護保険サービスの運営の基準について定める等のため、改正しようとするものであります。

議案第七十八号青森市放課後児童会負担金徴収条例の一部を改正する条例の制定については、放課後児童会の平日の開設時間を延長することに伴い、入会児童の保護者から徴収する負担金の額を改定するため、改正しようとするものであります。 議案第七十九号青森市都市公園条例の一部を改正する条例の制定については、「都市公園法施行令」の一部 改正に伴い、都市公園に設置する運動施設の公園に対する敷地面積の割合の上限について定めようとするため、また、青森市スポーツ広場多目的グラウンドの整備に伴い、当該多目的グラウンドの使用料の額を定める等のため、改正しようとするものであります。

議案第八十号青森市介護保険条例の一部を改正する条例の制定については、平成三十年度から平成三十二年度までの第七期介護保険事業計画を策定することに伴い、第七期計画内の介護保険料率を定める等のため、改正しようとするものであります。

議案第八十一号青森市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を改正する条例の制定については、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の一部改正に伴い、一体的経営を行う二以上の事業者が産業廃棄物の処理を一体として実施しようとする場合の認定の申請に対する審査に係る手数料を定める等のため、改正しよう とするものであります。

議案第九十二号青森市公営企業の設置等に関する条例の一部を改正する条例の制定については、昨年の十 二月にとりまとめました「『青森市公立病院改革プラン2016-2020』の加速化に向けて」に基づき、 市民病院及び浪岡病院の一般病床数を削減するほか、浪岡病院の精神病床を廃止する等のため、改正しようとするものであります。

議案第八十三号青森市消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例の制定については、「非常勤消防団員等に係る損害補償の基準を定める政令」の一部改正に伴い、補償基礎額算定の際の扶養親族に係る加算 額を改定する等のため、改正しようとするものであります。

次に、単行案について御説明申し上げます。 議案第八十四号医療事故に係る損害賠償の額の決定については、市民病院における医療事故に係るものであり、先般、和解の見通しがつきましたので、その損害賠償の額を決定しようとするものであります。
議案第八十五号包括外部監査契約の締結については、平成三十年度に係る包括外部監査契約を締結しよう とするものであります。
議案第八十六号公立大学法人青森公立大学定款の変更については、地方独立行政法人法の一部改正に伴い、公立大学法人青森公立大学の監事の職務及び任期について法律に基づき定めるため、定款を変更しようとす るものであります。

議案第八十七号平成三十年度青森市下水道事業特別会計に収入として繰り入れることについてから議案第 八十九号平成三十年度青森市駐車場事業特別会計に収入として繰り入れることについてまでの三件について は、準公営企業に対して、市の政策的な取組等による一般会計からの繰出基準外の繰出しを行うため、「地方 財政法」第六条ただし書の規定により、提案するものであり、議案第九十号平成二十九年度青森市駐車場事 業特別会計に収入として繰り入れる額の変更については、平成二十九年度に繰り入れる上限額を変更しよう とするため、提案するものであります。

昭和二十二年四月、後に青森市名誉市民となる横山寅氏は、戦後の新制度に基づく第一回青森市長選挙で 初の民選市長に当選しました。空襲を受け、焼け野原と化した青森市街を前に、「この瓦礫の街を、みんなと共に、新しい美しい街に創り変えようではありませんか。」と市民に訴えたと伝えられます。

アウガの経営問題を巡って長年にわたり青森市政が混乱を極め、「コンパクトシティ」、「低炭素型モデルタ ウン構想」の頓挫後、まちづくりの方向性が定まらず、いわば灰燼に帰してきました。
今般、二度にもわたる望外の大きな支援を得て、「コンパクト・プラス・ネットワーク」の新しい海図のも とに、青森市の『新たなまち創り』を描く大きな好機が訪れたことは、市制施行百二十周年の節目を迎える 青森市にとって、横山寅初代民選市長以来の意義の深い巡り合わせと前向きに捉え、このたび御提案するものであります。

何卒、市民の代表たる市議会の皆様の御賛同をいただき、今後有識者や公募市民の皆様を交え、青森市の『新たなまち創り』に取り組んで参りたいと存じます。
以上をもちまして、提出致しました議案の概要を御説明申し上げましたが、細部につきましては、議事の 進行に伴い、それぞれ御説明致しますので、慎重御審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。

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